セカンドオピニオンとドクターショッピングの違い (4コマあり)
たまに診察室で、「セカンドオピニオンとして受診しました」とおっしゃる患者さんがいらっしゃいます。 しかし、詳しくお話を伺うと、本来のセカンドオピニオンとは異なり、実際には「ドクターショッピング」になってしまっているケースが多々見受けられます。
今回は、意外と知られていない両者の違いと、患者さんが損をしないための受診のコツについて解説します。
セカンドオピニオンとは
自分の病状や治療方針について、主治医以外の医師に「第2の意見」を求めることを指します。
受診の手順
セカンドオピニオンは、まず主治医に相談することから始まります。これまでの検査データや画像、治療経過をまとめた「診療情報提供書(紹介状)」を持参して、他の専門医の意見を聴きに行くのが正式な手順です。
メリットとデメリット
メリット: 主治医とは異なる見解や治療法が示されることで、選択肢が広がります。また、別の角度からの説明を聴くことで病気への理解が深まり、納得して治療に臨めるようになります。
デメリット: 「時間」と「費用」がかかる点です。紹介状の準備や予約に時間がかかる上、公的医療保険が適応されない「自由診療(全額自己負担)」となります。
セカンドオピニオン外来費用の目安
順天堂醫院 30分まで33,000円(税込)、30分超60分まで66,000円(税込)
慶応大学 30分まで33,000円(税込)、30分超45分まで44,000円(税込)、45分超60分まで66,000円(税込)
国立がん研究センター 最大1時間まで 44,000円(税込)、外国人123,000円(税込)
国立相模原病院 45分まで センター長 44,000円(税込)、各科部長・医長 33,000円(税込)
(※いずれも税込。海外ではさらに高額なケースも多いです)
【医師の本音】
通常の外来枠(保険診療)で受診しながら「セカンドオピニオンです」と言われると、医師側は「専門的な意見を求めるセカンドオピニオン外来は自費診療として高い診療費を支払うことになるというルールはご存知ないのかな?むしろ今している行為はドクターショッピングなのに…」と、少し複雑な心境(心象)になってしまうことがあります。通常外来での受診なら、あえてその言葉は使わない方がスムーズかもしれません。
ドクターショッピングとは
診断や治療に満足できず、検査結果などの情報を持たずに医療機関を転々とすることを指します。
なぜ「ドクターショッピング」は損なのか?
患者さんは「もっと良い治療があるはず」という期待を持って転院されますが、情報がない状態での受診は以下のデメリットを招きます。
・他院での薬や検査結果が不明だと、診療の質が著しく下がる。
・同じ検査を繰り返すことになり、体への負担と費用が増える。
正直なところ、情報を持たずに短期間で受診先を変える方は、医師の目には「信頼関係を築くのが難しい患者さん」と映ってしまうこともあります。 例えるなら、「浮気を繰り返す人が言い寄ってきても、またすぐ他のところへ行ってしまうだろうな……」という、少し冷めた感覚に似ています。
印象が変わるポイント
ただし、「お薬手帳」や「過去の検査結果」をしっかり持参されている場合は話が変わることがあります。 それらを見て「前の先生の処方や検査が不十分だった」と判明すれば、医師側も「これは大変だったね、しっかり診よう」という協力的な心境に変化することがあります。
大切なのは「まずは今の先生に相談」
基本的には、一度の処方で良くならなくても、まずは同じ医療機関を再診すべきです。医師は「次の手」を考えています。もし自分の手に余る場合は、適切な専門医を紹介してくれるはずです。 患者さんが話す経過と医師が書く紹介状では、情報の密度に雲泥の差があります。
持参することでドクターショッピングと誤解される可能性も少なくなるため、かかりつけ医以外を受診する場合は紹介状を書いてもらうことをお勧めします。
「大人の食物アレルギー」で悩んでいる方へ
大人の食物アレルギーを専門的に診ることができる医療機関は、実は非常に少ないのが現状です。救急受診しても初期対応だけで終わってしまい、結果としてドクターショッピングをせざるを得ない方も多いでしょう。
そんな時は、2025年7月に公開された「成人食物アレルギー診療医療機関情報」で検索してみてください。地域ごとに、どの病院で何の検査が可能なのかを調べることができます。
おわりに
納得のいく治療を受けるためには、医師との「情報の共有」が欠かせません。転医を考える際は、ぜひ勇気を持って紹介状を依頼するか、せめて過去の資料を揃えて受診するようにしてください。
ジョイマン大好きです💗
