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間質性肺炎 (4コマあり)

間質性肺炎は肺の中の肺胞をつくっている壁(間質)に炎症が起こることで壁が厚くなって線維化したり、壁が壊れたりして酸素と二酸化炭素の交換がうまくできなくなる病気です。

線維化が進んで肺が硬く縮んでくるとレントゲンやCTといった画像検査で異常を指摘されるようになります。また、呼吸機能検査で肺活量が少なくなってきます。

自覚症状としてはコンコンといった乾いた咳(乾性咳嗽)や呼吸困難があります。風邪などの感染症をきっかけに急に間質性肺炎が悪化する急性増悪を起こすこともあり、非常に予後が悪い呼吸器疾患のひとつです。

原因について

間質性肺炎の原因には関節リウマチや皮膚筋炎といった膠原病(自己免疫疾患)、粉塵・カビ・ペットの毛・羽毛などの慢性的な吸入が原因となる慢性過敏性肺炎、薬やサプリメントが原因となる薬剤性肺炎などがあります。原因が特定できない間質性肺炎は特発性間質性肺炎と呼び、間質性肺炎のなかでも特発性間質性肺炎は予後が悪く難病に指定されています。

治療について

肺は再生しない臓器であるため、線維化が進行し壊れてしまった肺は元には戻りません。線維化の進行を抑える薬にとして抗線維化薬(ピルフェニドン、ニンテダニブ)があります。これらの薬には線維化の抑制だけでなく、急性増悪の抑制効果もあることが示されています。一方、抗線維化薬には食欲不振や胃部不快感、光線過敏症、下痢などの副作用があり、薬の値段も高いため、内服については事前によく相談する必要があります。

間質性肺炎は早期発見、早期治療介入が重要です。長引く乾性咳嗽や呼吸困難があったり、健康診断で異常を指摘された患者さんは是非相談して下さい。

 

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