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気管支喘息 (4コマあり)

喘息は当クリニックが最も力を入れている疾患のひとつです。

喘息は空気の通り道(気道)にアレルギー性の炎症が生じ、気道が敏感になる病気です。発作性の呼吸困難や喘鳴(ゼイゼイやヒューヒューと音をたてて苦しくなる状態)、咳などの症状を起こします。これらの症状は夜間・早朝や天候の変化、風邪を引いた後などで生じやすくなります。治療が不十分な状況が続くとリモデリング(気道壁が厚くなること)を起こして治療に反応しにくい状態に変化してしまいます。

この4コマ漫画のように早期に治療介入をすると吸入薬で治療することで良くなるため、途中で治療を自己中断してしまう患者さんが多くいます。しかし、発作を繰り返すことで治療に反応しにくいリモデリングを起こしてしまう可能性があるため、ピークフロー、呼吸機能検査、呼気壱酸化窒素濃度(FeNO)測定を確認しながら治療を続けてください。

治療について

 下の図は院長がイラストを作成し、2021年に英文誌に掲載された喘息の総説からの抜粋です。喘息における気道炎症はマスト細胞、リンパ球、好酸球、好塩基球などの炎症細胞と気道上皮細胞あるいは血管内皮細胞などを含む組織構成細胞が関与します。これらの細胞が産生・遊離する各種サイトカインあるいは炎症性メディエーターなどによって炎症病態が形成されるといった具合に喘息の病態は近年かなり解明されてきており、新しい治療薬が開発されています。

喘息治療の中心は吸入薬です。吸入薬は非常に効果的ですが、正しく吸入が出来ていないと効果を発揮することが出来ません。当院では患者さんに合わせて適切な吸入薬を選択させて頂きます。

また、免疫グロブリンE(IgE)が強くかかわっている喘息、好酸球が強くかかわっている喘息、呼気一酸化窒素(FeNO)が高値の喘息などは近年新しく開発された生物学的製剤が有効です。

喘息の病態に合わせて適切な治療を選択する事で呼吸困難を感じなくなる可能性がありますので、喘息により息苦しさを感じている患者様は是非ご相談ください。

N Harada, J Ito, K Takahashi, Clinical effects immune modulation of biologics in asthma. Respiratory Investigation, 59: 389-396, 2021

Respiratory Investigation, Corrected proof. doi:10.1016/j.resinv.2021.03.003

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