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COPD (4コマあり)

COPD(Chronic Obstructive Pulmonary Disease)は慢性閉塞性肺疾患の英名で、代表的な慢性呼吸器疾患の一つであり、恐ろしい病気として知られています。

様々な有毒なガスや微粒子の吸入、特に喫煙などがきっかけになり、肺胞の破壊や気道炎症がおき、息切れが生じる病気です。

タバコの煙には多くの有害物質が含まれています。これらは肺癌や喉頭癌などの発症リスクを上昇させ、COPDなどの呼吸器疾患だけでなく、狭心症などの冠動脈疾患を引き起こすことが知られています。これの健康被害のリスクは喫煙したタバコの量に相関することがわかっており、ブリンクマン指数の値が大きければ大きい程健康被害を受ける危険が高いと考えられています。

 ブリンクマン指数(喫煙指数) : 1日に吸うたばこの本数×喫煙している年数

一般的にブリンクマン指数が400以上になると肺癌のリスクが高まると考えられています。また、700以上になるとCOPDなどのリスクが高まることが知られています。

症状について

COPDの初期は無症状で、自覚のないことがあります。病気が進行すると、呼吸の効率が悪化して、息切れや、たんの増加などの症状が出てきます。初めは階段や坂道での上りの際に症状が現れますが、次第に会話などの日常動作にもあらわれるようになります。重症化すると、通常の呼吸が困難にになり、酸素吸入療法が必要になります。

診断について

閉塞性の呼吸機能障害があるかどうか呼吸機能検査をすることがCOPDの診断につながります。また、肺胞が破壊されることによってのびきったゴム風船のようにだらんとした気腫肺になってしまうため、レントゲンを撮影すると図のように横隔膜が平坦化し、肺野の透過性が更新したレントゲン画像になります。

治療について

以前は、治療方法がない病気と言われていたこともありますが、現在では、治療可能な病気であることが浸透しています。

COPDの初期段階で、喫煙されている方には、まず禁煙からはじめていただきます。症状の段階によって、長時間作用型抗コリン吸入薬や長時間作用型ベータ刺激吸入薬などの薬物投与による治療を行うことがあります。また、呼吸のリハビリテーションとして、運動療法や呼吸トレーニングによって改善を図っていくこともあります。

自覚症状が無くても、特に喫煙されている方は、COPDである可能性があります。この文章を読み終えた後にご自身でもブリンクマン指数(1日に吸うたばこの本数×喫煙している年数)を計算し、出来るだけ早い段階で当院にご相談ください。

 

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