病診連携の会
今月は地域の医療機関同士の結びつきを深める取り組みとして、いくつかの医療連携の会や研究会に参加してきました。
具体的には順天堂練馬病院や日本大学板橋病院の病診連携の会、そして順天堂大学の呼吸器内科同門会などです。今回は、なぜ私たちがこうした会に積極的に参加しているのか、そしてそれが患者さんにとってどのようなメリットにつながるのかをお話しいたします。
「病診連携」とは?地域のクリニックと大病院のチーム医療
病診連携とは、地域のクリニック(診療所)と高度な設備を持つ大病院が、お互いの強みを生かして協力しながら患者さんを支える仕組みのことです。
私たち地域のクリニックには、日々の生活習慣病の管理や長引く咳、風邪などの健康相談にきめ細かく対応するという大切な役割があります。日常的な不調について気軽に相談できる身近な窓口であることが、クリニックの大きな存在意義といえるでしょう。
一方で、大学病院や地域中核病院には、専門的な精密検査、手術や入院治療、難度の高い疾患に対する高度医療を担う役割があります。これはどちらが優れているということではなく、お互いが得意分野を分担し、必要なときにスムーズに患者さんをつなぐことが重要なのです。
順天堂練馬病院との顔が見える関係
西武池袋線沿線にお住まいの皆さんにとって、練馬高野台駅近くにある順天堂大学医学部附属練馬病院は非常に身近で頼りになる医師療機関の一つです。
当院で診療を行う中でも、気管支鏡検査や入院治療が必要と判断される患者さんに出会うことがあります。そのような際には、適切な診療科へ速やかにご紹介することが欠かせません。
病診連携の会では、病院の先生方から先進的な診療体制や治療方針について直接お話を伺うことができます。単に書面で紹介状を送るだけでなく、日頃から医師同士が顔を合わせて情報交換をしておくことが、いざというときの円滑な連携につながります。
実際に9/10(木)に開催された会では、紹介頻度が高い呼吸器内科や呼吸器外科、総合診療科、皮膚科の部長をはじめとする先生方と直接対話し、診療の連携体制を確かめ合ってきました。
日本大学板橋病院との連携
日本大学板橋病院も、当院から患者さんをご紹介する機会が多い重要な医師療機関です。こうした大学病院の先生方と継続的な交流を持つことは、診療水準を高く保つためにも役立ちます。
9/24(木)に開催される日大板橋病院の病診連携の会に参加する理由のひとつとして講演するのが呼吸器内科の權教授であるということがあります。
帝京大学の長瀬洋之教授、慶応大学の福永興壱教授、女子医科大学の多賀谷悦子教授、日本大学の權寧博教授、昭和大学の田中明彦教授など都内の呼吸器内科教授には学会会場などで会った際に声をかけてくださる先生が多くいます。全員教授になる前から放生会という放生先生を中心に開催されていた飲み会でしばしば一緒に飲む機会があった先生方であり、開業した後でも研究会や学会会場などで会えば話しかけてくれます。
裏話になりますが、「飲みにケーション」する頻度が高かった先生方は2020年に発刊した「咳についてDr.AIちゃんにきけ!!」という漫画に登場するキャラクターのモデルとして利用させて頂きました。
大学同門会を通じた呼吸器専門ネットワークの維持
9/19(土)には、順天堂大学呼吸器内科同門会にも参加してきました。
前教授である高橋和久名誉教授、今年新しく就任した同期の宿谷威仁教授をはじめ、多くの同門医師と情報交換を行ってきました。呼吸器の病気は多岐にわたり、医師や病院によって得意とする専門領域が細かく分かれていることも少なくありません。
どの先生がどの関連病院でどのような診療に力を入れているのかを把握しておくことは、患者さんに適した医療機関をご案内する上で大きな判断材料になります。各疾患に合わせて状況に応じた柔軟な連携を心がけています。
学会活動への参加とアレルギー診療への還元
病診連携の会に加えて、来月は日本アレルギー学会に参加し、「開業医におけるコチニールアレルギー診療の課題」について発表を行う予定です。
開業後も学会活動を継続し、専門的な知見のアップデートを怠らないことは、地域の患者さんに質の高い医療をお届けするために欠かせない姿勢だと考えています。特に大人の食物アレルギーなどの専門的な診療においては、学会などを通じた医師同士の連携が診断や治療の大きな助けとなります。
アレルギー診療に関する当院の取り組みは「大人の食物アレルギー」のページでも解説しています。
身近な相談窓口と高度医療をつなぐ架け橋を目指して
医療の細分化が進む現代において、ひとりの医師やひとつのクリニックだけで全ての疾患を完結させることは現実的ではありません。
当院が目指しているのは、まず何でも気軽に相談できる身近なクリニックであり、必要なときには適切な医師療へ速やかにつながる医療体制です。病診連携の会への参加は、単なる勉強にとどまらず、患者さんを適切な医療へ橋渡しするための大切な準備でもあります。
これからも地域の皆さんに安心していただけるよう、大学病院や医師療機関との連携を大切にしながら日々の診療に取り組んでまいります。
